2011年12月下旬の、ある日の夜の事です。

楽しそうにラテと一緒に遊んでいたモカの、下半身だけが右側にパタンと倒れました。
何の前兆もなく急に、です。
少し歩いては『ゴロン』、立ち上がっては『ゴロン』と、明らかに右側に傾いてしまうようになりました。
下肢の踏ん張りも利いてないようで、そのうち頭だけがゆらゆらと前後左右に小さく振れている状態でへたり込んでしまったモカ。
私もフェレットを飼うようになってから、多少ですが病気についても調べていたので、多分低血糖状態になってるんだろうなーと予測はつきました。
とにかく夜なので病院も開いておらず、幸いなことにご飯も自分から食べてくれたので、朝になるのを待って病院へ連れて行くことにしました。
「まだ4歳にもなってないのに、病気が出るのが思ったより早かったなー」
「インスリノーマだろうなぁ。ステロイド投薬することになるのかなー」
などと、色々考えてました。
決して状態を楽観視していたわけではありませんでした。
ですが、翌朝モカを診察してくれた病院の先生の口から出たのは、驚くべき言葉でした。
「落ち着いて聞いてくださいね。
モカちゃんの状態は、見た目よりもずっと重篤な状態です。
お腹を開いて見ないと確定とは言えませんが、エコー検査では膵臓・脾臓等複数の臓器に腫瘍が確認できました。その間を通るリンパ節も怪しいです。悪性腫瘍・リンパ腫の確立が高いです。」
フェレットの解剖図とエコー画像を見せてもらいながら、説明を受けました。
「まだ3歳と若いので、私としては手術をお勧めしますが、ご家族ともよく話し合って決めてください」
と先生から言われ、その日はそのままモカを連れて帰ることに。
駐車場の車の中で、エコー検査のために綺麗に刈られたモカのお腹を撫でながら、泣きました。
もう頭の中は完全にパニックです。
『重篤ってなに!?助からないの?どうしよう!どうしようモカ!』
今考えると、何てダメな飼い主だろうと呆れてしまいます・・・orz
泣いてても、誰も何も解決なんてしてくれない。
モカのためにしっかりしろ!と当時の自分を叱咤したくなります。
その日のうちに家族会議で、モカに手術を受けさせることを決めました。
病院の予定が詰まっていたため、年明けすぐに施術してもらい、細胞を病理検査へ。
結果は、先生の予想通りでした。
先生曰く、
「血管の多い臓器もあって、腫瘍はできるだけ切除しましたが完璧ではありません。
リンパ腫もあるので、これからずっと治療は必要ですが、ひとまず手術は成功です」
とのことで、2日間の入院後に退院しました(またもや退院の早さにビックリ
退院後一番困ったのは、消毒薬臭いモカに、ラテがまとわりついて離れなかったことでしょうか。
お腹の傷に触ると困るので、ゲージは別々なんですが、ウチの子は単独で放牧をしたがらないベッタリ具合なもので・・・うーん、面倒くさい(笑

そこからは、モカの抗がん剤治療とステロイド投薬の生活がスタートです。
治療費も安くはなく、15万円の手術・入院代の後に、月に4万円近くのお金が飛ぶように消えていきます。
正直キツいですが、モカの命には換えられるはずもありません。
でも、この時私はまだ知る由も無かったのです。
実はモカとラテ、2匹同時期に悪性腫瘍に冒されていたことを・・・。